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20050626

引受手数料を読む

●まえふり●
数年前、某業界人から、

「最近のIPOの引受手数料はほとんど７％で横並びになっている。これは談合ではないか?」

という、本気なのか冗談なのかわからない問題提起がありました。

ということを突然思い出したのでちょっと検証してみます。

●そのまえに●

引受手数料とは、発行会社が公募・売出しをする際に幹事証券会社に支払う手数料です。

手数料はいったん増資して集めたお金の中から支払うのではなく、証券会社が公募･売出価
格を、発行会社が株式を発行する発行価額（および既存株主が出す売出価格)より高く設定し
てサヤを抜く形で支払われます。

これはスプレッド方式といわれます。

現在日本のIPOにおいてはおそらく100%この方式で引受が行われています。

理由は

�@利益水準の低い会社の公開が多くなり、、増資資金のなかから手数料を払うと減益になって
　しまう

�A登録免許税が若干少なくなる

�Bその他

　だそうです。

ちなみに各証券会社の取り分は原則として

メイン
メイン	サ ブ １	サ ブ ２	ｻ ﾌﾞ 3	ｻ ﾌﾞ ‥

というような弱肉強食な形になっているそうです。

●けいさんしてみる●

＊計算対象

　2005年3月〜5月に新市場（含 ｾﾝ：Qﾎﾞ）に公開した会社のうち公募額が50億円未満の33社

料率	社数
６％	５
6.5％	２
７％	１０
7.25％	１
7.5％	２
８％	１１
９％	２
平均	7.31％

＊所感

�@経済原則として、公募・売出金額が巨額の場合には料率は下がるが、今回の公募５０億
　未満33社ではそれほど関連性はない。

注：手数料については売出しも同様に手数料がかかるので(公募＋売出し）と手数料の関係について論ずるほうがい
いのですがデータを取るのが面倒なのでやめました。ご了承下さい。

�Aもしかしたら幹事証券とか銘柄の強弱によって料率は変わるのかもしれない。当たり前か。

●おまけ●

＊当会注目銘柄の手数料率

年度	銘柄	料率	市場	主幹事
2003	エリアクエスト	１０％	マ	ＫＯＢＥ
2004	店舗流通ネット	９％	名ｾﾝ	ＫＯＢＥ
2005	Nowloading	９％	名ｾﾝ	ＫＯＢＥ
2005	エムビーエス	９％	福Ｑ	ﾃﾞｨｰ･ﾌﾞﾚｲﾝ
2005	セレブリックス	９％	ヘ	ﾃﾞｨｰ･ﾌﾞﾚｲﾝ

＊所感

エリアクエストの１０％というのはなんなんでしょうね。

それはともかく、ディー･ブレイン銘柄は高いですね。調達額が低いんで高くしないとやってられ
ないという意味もありますが。ちなみにＤＢはグリーンシート銘柄では１２〜１３％手数料を取っ
ています。

そうでなきゃやってられないんでしょうね。調達額が１億円未満だから。

それとは別に結構な額のコンサルティング料もとっているんですけどね。　（・∀・）ﾆﾔﾆﾔ

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