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20030824>20030914ちょっと加筆 ワラント再譲渡の壷 ワラント放棄の壷
銘柄 株式会社トランスジェニック
証券コード マ2342 業種 バイオ 主幹事 大和証券
監査法人 監査法人トーマツ
類型 モラルハザード型 (当会が勝手に認定)
業績 ファイナンス一覧 投資倍率 講評
●業績● (百万円)
●ファイナンス一覧●
主に目論見書P52とP111以降を参考にしました
新株引受権付社債については逆算による推定が含まれています。
失効したストックオプションは最初からないものとして表示しています。
●投資倍率●
実際には追加投資を行う投資家が多いので、各投資家の全体的な投資倍率はそれぞれ違
います。
●講評●
これほど社長にやさしい資本政策も珍しいでしょう。
「10倍程度ではたいしたことはない」とお思いの方は、もう一度表をご覧下さい。
社長はここで1,900株分のワラントを投資家に売却しています。
ワラントバリュー25万円はどうやら、株式時価−行使価額という計算のようです。WB発行時の
譲渡代金は500円ですから、1株あたり500円で買った証券が500倍になった計算です。
そうしますと売却代金は…
当時のキャピタルゲイン課税約123.2百万円(利益の26%)を控除しますと、
社長様のキャピタルゲインは351.7百万円でございます。
そのお金のうち200百万円でWBAを行使します(持株会社経由)。
社長様は発行会社の約30%を保有した上、150百万円の現金がお手元に残ります。
それだけではありません。公開時の公募では会社と合わせて2億円以上のキャピタルゲインが
あったものと思われます。
まさに、バイオテクノロジーによるジャパニーズドリームでございます ・:*:・( ̄▽ ̄ )。・:*:・
でも、ちょっと待ってください。
社長の手にしたキャピタルゲインはどこから来たのでしょう。
どうしてVCの投資倍率は低くなってしまったのでしょう。
その原因は、投資採算より社長の利益優先した安易なWB発行にあります
(当会の主観的断定)。
しかもそのワラントを放棄せず、他のVCに譲渡して社長のワラント行使代金を捻出してまで、
全額を行使するという選択を各VCが採ったことです。
その結果、VCファンドの資金は発行会社の研究開発でなく、社長の財布の中へ、そしてその
金が自分の投資採算を低くするために使われてしまったことになります。 とくに、社長のシェア拡大のためにWB を発行して出資者の投資採算を犠牲にした日本アジ ア投資*注のモラルが疑われます。 参考:ワラント債の時代
*注1:WBAを全額引き受け、社長の持株会社にワラントを全額譲渡している。WB@もJ社が
引き受けたのかもしれないが、目論見書に開示されていないので不明。
*注2:しかも自社の運営するファンドにこのワラントを買わせている。
●おまけ●
元々5万円額面なのに1,000分割して単位株制度をとるのは何でだろ〜???
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